今回も特に何かを伝えたいわけではなく、あくまで個人のコンサルがつらつらと文章を書いている。なんか、いいな。いかにも個人のwebサイトっぽくて。
今回の話題は、外資系コンサルとIT系の資格取得について。
外資系コンサルという仕事は、本当に人、企業、業界ありきで仕事があると言うのを強く感じる。どこの業界でも当たり前の話だと反論を受けそうだが、他の業界とは異なり正直いてもいなくてもどっちでもいい存在。かなり表層的な言い方をすればそうなる。誤解を恐れずに言えば、ほんとにそう。
それを前提として話すと、コンサルというのは常に変化し続けるビジネス環境の中で生き抜かなければならない職業である。昨日までの正解が今日には通用しなくなる世界で仕事をしている以上、学び続ける姿勢を失った瞬間にコンサルティングファームならびに個人のコンサルタントとしての市場価値は急速に低下してしまう。特に年次が上がるにつれ、求められるスキルの幅が確実に広がっていて、継続的に学び続けるマインド、もっと正確にいうと、学ぶ続け「られる」マインドは職務を遂行するための前提条件になっている。
外資になる前に中小企業診断士は取っておいた。外資やりながらは自分には無理だと思う。
受験勉強終えたら終わりだと思ってた勉強って多分死ぬまで続くんでしょうね、これまた。
コンサルタントは昨日までアサインされてた業界から今日は違う業界に行くってのはコンサルなら誰しも経験する。業界軸は同じでも、クライアントの直面する課題のフェーズ、コンサルとして提供が求められるソリューションが大きく変わる。これまたよくある話。
しかし、共通しつつある、傾向になりつつあるトピックはあるにはある。
近年は、どの業界・どの領域のプロジェクトであってもITの基礎知識が前提として求められる、ということだ。それは金融でも官公庁でも製造でも、顧客が抱える課題の背景には必ずと言ってよいほどデジタル要素が絡んでいる。クラウドを活用した業務変革や、データ活用を軸にした意思決定、システム刷新を伴う業務改善など、どのテーマを扱うにしてもITに関する一定の理解が求められ、コンサルタントとしては従来の業界知識、経験だけでは、コンサルワークが成立しないことを日々実感している。
これほんとの話なんですけど、アサイン2日目とかにいきなりクライアントに会いに行って、ミーティングが始まってスタッフとして議事録を作成させられる状況になった際に、ITリテラシーが「あることが当然」とされて議論が進むんですね。ITなんてまともにやってこなかった自分からしたら恐怖なわけで。
要件定義の会議では専門用語が飛び交い、データ基盤チームとの打合せでは技術的な前提を理解しているかどうかで自分の貢献度合いが左右される。
相手が説明している技術的な内容をどこまで理解できているかがプロジェクトの進行に明確に影響する。コンサルとして業務の棲み分けがあった数年前とは状況は打って変わって「ITチームがやるから理解しなくてもよい」という姿勢はもはや通用しない。
コンサルなのにパワポできないんですか?と同じレベル。
だからアサイン前、アサイン直後は仕様書とか提案書とか、過去の会議資料とか何度も何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も目を通すわけです。19回くらい読んでようやく頭に入る。幸い、プロジェクト資料読めば日々やり取りされるIT用語はもちろん、ITの領域、知見としてどれくらいの水準が求められるのかは書いてある。
しかし、日々のコンサル業務をこなすだけではITの知識が体系的に整理されることはない。ここがシステムに疎い人間にとってのきついところ。
プロジェクトで聞いた概念はその場では理解したつもりになれても断片的に蓄積されるだけで、後から振り返っても全体像がつかみにくい。扱う領域が案件によってバラバラであるため、知識が「点」のまま積み上がり、「線」や「面」にならない。
自然と体系化されるほど甘い世界ではないし、それがプロジェクトメンバーにバレたら失格の烙印を押される可能性もある。
そこで、自分の中で不足している基礎を固めるために選んだのが「基本情報技術者試験」である。拙著、なぜか基本情報技術者より取得に簡単な資格であるITパスポートは持っていたので、次目指すならこれっしょ。
基本情報技術者はITに必要な知識が体系的に整理されていて、ITのどこからどこまで学べばよいのかが明確なのが助かる。独学でデータベースとかJavaとか、クラウドなどを書籍やwebの記事で点在的に読んでいくより、体系立ててインプットできる点が大きい。コンサルタントにとって非常に合理的な学習手段だと感じている。
とはいえ、外資系コンサルっていう忙しい職業の象徴みたいな立場だと、資格勉強を進めることって容易じゃないんだよね。日々の業務としてアウトプットを示しつつ、「明日のアウトプットのための業務のインプット」が必要で、それに加えて資格試験の勉強とかマジかよという状況。
平日はクライアント対応で夜まで作業が続く。その中で出勤前に朝6時から参考書を読み、通勤時間にも参考書を開くといったスキマ時間の活用で学習を続けているが、思うように定着しないことが多い。学びたい気持ちがあっても、学ぶ時間を作る難しさって日々痛感。
買った参考書は、「令和7年度】 いちばんやさしい 基本情報技術者 絶対合格の教科書+出る順問題集 (絶対合格の教科書シリーズ)」

しかも、参考書を読んでも、ITのことなんてさっぱりわからないから勉強しているのに「これ当然だから説明飛ばすね」って箇所は結構ある。編集者の皆さんに言いたいのはもう3段階くらい掘り下げてくれってことです。
参考書を何度読んでもわからない箇所は、ChatGPTを使って概念を嚙み砕いて具体例を用いて説明してもらったり、合格者がまとめたブログから理解のコツを取り入れたりと、複数の方法を併用している。この勉強方法は割と有効で(というか当然の勉強の進め方なんだろうけど)、参考者が全てではないことを改めて認識する。
特にChatGPTは理解度に合わせて説明の深さを変えられるため、学習効率が確実に上がっていると実感している。
例えば関数と引数って何って質問したら、「関数がレシピで、引数が食材です。料理をする時に、レシピがあっても食材がなければ作れませんよね。逆も然りです。レシピは変わることはなくても食材が変わることはありますよね。」みたいな。
おぉ。この人(人じゃなくて、AIね)、素敵やん。良いこと言うやん。そう思ったこと数限りなし。
ちなみにwebサイトで使えると感じたのはこれ。https://note.com/itgovpro/n/n482ce7026911で、基本情報技術者ってプログラミングとアルゴリズムという、春の花粉くらい拒否反応起こしそうな科目があるんですね。その拒否反応を和らげてくれるくらいめっちゃ変わりやすく解説してくれている。
自分はこれで結構理解が進んだけど、人によって違うと思う。要は、参考書含めて自分に合った情報に触れることが資格取得には重要だってこと。
とは言いつつも、勉強始めてから1ヶ月。合格できるかどうかは正直不安。
勉強時間が安定せず、理解が浅いまま進んでしまうこともあり、自信を持てない瞬間が多い。しかし、外資系コンサルとして次のレベルに進むためにはITの基礎を避けて通ることはできないというかなり切実な問題がある。今後のキャリアにおいて確実に必要になるスキルだからこそ、自分のペースでも学び続けるしかない。同じようにITを学び直している方がいれば、共に前へ進んでいきましょうね。
合格した際には、この挑戦の続きも記録として残していきたい。
instagramで動画と写真も引き続き更新してますぜ。

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