11月に2回も風邪をひいた。どちらも38℃超え。結果として、仕事に穴を空けた。あー。
咳もなくなり、改善傾向にある中で、改めてコンサルにこそ健康って重要だなと思う。
今日は、「コンサルと健康」について書いていこうと思う。
外資系コンサル。以前と比べると、どのファームも働き方としてブラックな部分は無くなった「そうだ」。「そうだ」というのは、私はそれほどコンサル歴が長くないので、コンサルの長い歴史、before/afterのようなはっきりとわかるギャップやグラデーションのような変化はわからない。言い換えると、自分が在籍しているファームの中で現時点でどうか、ということしかわからない。
現時点では、自分が数年間コンサルティングファームにいる中で休みは取りやすいと感じる。少なくとも、シニアコンサルタント以下、つまりスタッフ層であれば、クライアントとの四半期会議とかプロジェクト最後の会議などよほど重要な会議以外は休める。体調を治すこと、無理しないことを目的に過去のプロジェクトで自分は必要に応じて、県t理として有給を消化してきた。これは、自分だけではなく、休みたい人は休んでた。
あくまでも伝聞なのだが、2020年以前は休みづらかったらしい。世界的に蔓延したコロナウイルスがコンサル業界に与えた影響は大きく、他業界同様にリモートワークによる新たな働き方の導入だけではなく、ワークライフバランスにまで波及することとなった、らしい。
コロナとワークライフバランスが、ただタイミング的に重なっただけじゃないかという考えも浮かぶが、おそらくリモートワークをきっかけに、「コンサルタントのヘルシーな働き方とは」という業界全体の論点になったんだと推察する。
休みは取りやすくなった。取りやすくなったんだけど…
しかし、だがしかし、である。
休暇を取得しやすくなったが、コンサルタントが休暇を取ると結局業務が止まる。業務が止まるのはどの業界だって同じだろという反論を喰らいそうだが、コンサルタントの厳しさを語るにはここなんだと思う。
反論があるとは思うが、ここで前提を説明する
誰も自分の代わりはいない。
事業会社であれば、誰か他の人がやってくれる。事業会社にいたときは実際に誰かがやってくれた。自分が休暇をとっている時に確かに誰かがやってくれた。自分は周りに恵まれていたのは事実。
助かる。
コンサルタントではどうだろうか。誰もやってくれなかった。やってくれない。2日前に見たWBSが自分だけ変化していない。パワーポイントの資料だって、各スライドに汚い論点が書かれていただけ。何も進んでいない。
コンサルタントであれば、自分のやることは全て自己責任なのだ。休んだら、その翌日は復帰していつもより2時間早く働き始めて、2時間遅く仕事を終える。計算上、1日休んでしまったら、取り返すには8時間分働かないといけなくなる。つまり、休んだ翌日と翌々日に長く働いて、ようやく取り返せる。
「今日休んだけど、自分が復帰する頃には少しでもステータスが変わっているといいな」。そんな期待はできないから、しない。コンサルタントの目線で言うと、それは「無責任」だからだ。
業務を回すには、自分がいるのが前提
外資系コンサルの必要なスキルって、3つの能力だと思う。
マインドセット × スキル × ヘルス
あくまでコンサルタント数年しかいない私が書くんだから、「あーはいはい」って感じで読んでね。チキンだから保険かけとくわ、世の中という優しくもあり、脅威になりうる存在に対して。
マインドセットが全てだ!!みたいなモチベータータイプのパートナーもいるくらい、マインドセットが重要。クライアントファーストなんだから、24時間クライアントのことを考えろ、そうすればプライベートの悩みなんてなくなるはずだ。
ま、これは極論だと思う。スクール・ウォーズかよ。山下真司さん。しかし、これからコンサルを目指す方に言いたいのは、「まったりコンサル」のような言葉や概念は捨て去った方がいい。
ちなみに、マインドセットの高い人はこんな人。パワポが書けなくて泣きながら仕事を終えて、泣きながら餃子を30個食べて、ハイボールとビールを飲んで、翌日は朝のインターナルミーティングで1番最初に元気に挨拶できる人。昨日のニラとニンニク、アルコールの匂いを出しながら笑顔で会話できる人。こんな人が向いている。うん、これ結構解像度高い。私は少なくともそんなタイプではない。
スキル。これももちろん重要。マインドセットが異常に高くても、ロジカルに物事を考えられなければ、パワーポイントにちゃんと伝えたいことを書けなければ、クライアントに的確に提案するだけのプレゼンスキルがなければ…。言い始めたらキリがない。コンサルタントの様々なスキルは磨き続ければなければならない。コンサルタントとしてマインドセットを持っていてもスキルが不足するがためにプロモーションは毎年ステイとなり、やむなく業界を「卒業」していった方を何人も見てきた。卒業というのはコンサルとして身につけるべき単位を取ったから卒業できるのであって、実態は挫折に近い。
そして、スキルは毎日研鑽しなければ落ちてしまう。だからこそコンサルタントは本を読め。様々な本を読んで、それをアウトプットしなければならない。どっかのシニマネが言ってた。
ちなみに今、基本情報技術者取得に向けて勉強中。
そして、最後にヘルス。健康ね。そもそも風邪ひかない。なぜかあいつは休まない。歯医者にだけは行く。そんな人がコンサルタントに求められる。出張で終電で帰ってきたにも関わらず、大量に酒を飲んだ日の翌日には2日酔いもせず、平然と働いている。
書きながら思ったのだが、プロモーションしている人間には、やはり体力的な強さが共通項としてある。寝ない。起きている。意識がいつもはっきりしている。実際に、疲れていたとしても外からは微塵も感じさせない強さがある。
そして、ここまでは肉体的な話。
次に精神な話。マインドセットとも関わるので、結局どれも有機的に結びついているという前提があるのだが、先ほどの餃子の話と同様で、踏んでもつぶれない、つぶれても存在が無くならない、そんな人間が「ハートの強いコンサル」なのだと思う。泣いている5分後に、クライアントミーティングで爆笑を掻っ攫っている人こそコンサルの鏡なんだな。
マインドセット × スキル × ヘルス
「あなたは健康ですか?」という問い。コンサルになりたいと思っているのなら、コンサルを続けたいのであれば、この問いを自分に投げかけて欲しい。コンサルとしてのスキルやマインドセットがあれば、コンサルとしてプロモーションし続ける薔薇色の人生があるわけではない。能力は高いのに、怪我を理由に数年で引退してしまうプロ野球、サッカー選手が多いのと同様に、コンサルは健康であることが前提なのである。
逆にコンサルを辞めたいと思っているのなら、「『今』、あなたは健康ですか」。この問いをして欲しい。少しでも回答に悩むのであれば、辞めた方がいい。というのは嘘。
少しでも回答に悩むのであれば、辞めない方がいい。あなたは健康である自分を否定したくないからである。少しでも健康の余地があるのだから。

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